エゾリスパパの育児休業日誌

今後育児休業取得を考える男性のみなさんへ

育児休業取得に際しての上司の反応

育児休業取得にあたっては、私から会社に2つの条件を提案しました。

育児休業後の配置転換はどんな場所でも受ける事。

育児休業後のどんな降格人事も受け入れる事。

 

私は現在育児休業中なので、本当のことは会社に復帰してからでないとわかりませんが、会社としては配置転換、降格人事は考えていないという事でした。

逆に「よく育児休業を取得したいと申し出てくれた」と褒められたくらいです。

 

実は①と②に関しては、会社側が本当にやってしまうと会社の立場はかなり悪くなります。

法律で禁じられているのです。

なのでいきなり降格、配置換えとはさすがにならないだろうと思っていました。

ただ会社側の男性育児休業ウェルカムぶりには少々驚かされました。

 

この経験で私が感じたのは、会社側も自らを変革するチャンスを待っていたのだという事です。

理由はいろいろあると思いますが、特に大きな理由は会社側にも社員への待遇を改善していかなければ人材確保で不利になる、という思いがあったのだと思います。

人手不足のこのご時世、会社は昔のようにただ待っているだけでは人材を確保できなくなっています。

特に中小企業ならなおさらです。

少しでも待遇を改善できる機会があるならそれに乗っかりたい、という会社の思惑とも一致したのだと思います。

 

会社からはキャリアには一切傷が付かないと回答頂きました。

 

デメリットを覚悟で育児休業を取得をお願いさせて頂いたのですが、周囲の同僚や上司からは驚くほど好意的な反応なのには驚かされました。

もし育児休業取得を考えていて「自分の会社じゃ無理だよな」と思っている方がこれを読んでいたら、まず手始めに周囲の同僚と上司に自分の考えを話してみると良いと思います。

恐らくそれで自分にとってマイナスになる可能性はほとんど0に近いと思います。

話す時は周囲の理解共感を得られるような話し方を心がけましょう。

率直に自分の気持ちを話して周囲への気遣いも忘れなければ、決して悪い反応は返ってこないと思います。

 

もし悪い反応が返ってきても、その人と口論したり法律を盾に話すような事はやめましょう。

人は「赤ちゃん」とか「家族」とかいうキーワードに弱いです。

困っている人がいたら「何とか力を貸してやろう」という気持ちになりやすいものです。

私のように降格や配置換えまで提案するのはちょっとやりすぎだと思いますが、最終的に育児休業希望者が全く望みもしない結果になる可能性は低いと思います。

もしそうなるのであったとしても、事前に会社側から話があるはずです。

それから考えるのであっても遅くはないかと思います。

 

 

意外と少なかった育児休業への反対意見

育児休業を取得しようと思っている方は、一番の悩みは周囲の反応ではないかと思います。

会社の中で浮いてしまうのではないか、冷遇されるのではないか、会社に居場所が無くなるのではないか。

そういう方の為に、私の例を参考にしていただければと思います。

 

私はまず周囲の反応を確かめるために、社内の若手でも比較的頭の柔らかそうな人たちに話をしてみることにしました。

特に若い女性にはなるべく話すようにしてみました。

 

20代の反応は非常に好意的でした。

最近の20代は本当にしっかりしています。

実は私の会社は女性であっても出産を機に自ら退職、または自ら降格をした方がほとんどです。

当然ですが、男性の育児休業など考えてみたことも無い、という方がほとんどです。

ですが、さすが20代。頭が柔らかい。

 

次は部下達に話をしてみます。

こちらは、表現が難しいのですが、文字にするなら「ふーん…」といったあたりでしょうか。

言葉に出す答えとしては「良いんじゃない」という感じの回答でした。

私の部下は50歳前後が多いです。ちょっと何言ってるのか良くわからないけど、やりたいって言うんだから良いんじゃない、という感じの反応でした。

不本意ながら若干、会社に対する反乱と捉えられたフシがありました。

 現在の50歳代、つまりバブル入社組ですね。彼らは男性が家事育児をする事を恥ずかしい事と捉えているようです。

育児休業そのものよりも、男性が家事をしている事そのものが面白く見えてしまうようです。

 

次に話してみたのが職場でも頭が固そうな人たちです。(ごめんね)

こちらは最初に若者達に話してから数日置いてから話してみました。

今まで話した人や、周囲の反応の変化を観察するためです。

60代の人達はさすがに厳しいだろうと思ったのですが、意外にも反対意見は出ませんでした。

全員から賛成を得ることが出来ました。

一部から「休業中のお前の仕事はどうするんだ?」という質問を受けました。

そこは「まだ何も考えていない」と正直に答えました。

なぜなら、そこを一人で考えた所で答えなんて出ないからです。

「上司と話した上で一番迷惑がかからない方法をとる」

とだけ話しておきました。

 

私が育児休業を取得にあたって、同僚から反対意見、または苦情のようなものを言われる事はほぼありませんでした。

これは自分でも意外な結果でした。

どの年代の方も今の日本の育児の抱える問題に多少なりとも関心があるのだと思います。


もし育児休業を取得を考えている男性がいたら、ぜひ周囲に相談する所からはじめてみてはどうでしょうか。

思ったより前向きな意見が聞けるのではないかと思います。

 

 

 

育休中って何してる?

育児休業中ってなにするの?」

 

育児休業を取得する男性なら、この質問を必ず受けると思います。

 

答えは

 

 「家事・育児」

 

です。

 

こうやって文章に書き、そして男性の育児休業に少しは興味があろう読者の皆さんからすると不思議に感じるかもしれませんが、これもまた世の現実です。

あらかじめ答えを用意しておきましょう。

 

ここで答えにしどろもどろになったりすると、要らぬ詮索をされる原因になりかねません。

 

そもそも育児休業を取得する人間に、なぜそんな質問をするのかという、軽い怒りが湧かないでもありませんが、ここでその人と口喧嘩などするのはもっての外。わざわざ育児休業取得のハードルを上げることになるだけです。

厳に慎みましょう。

 

 育児休業はその名の通り育児をするために仕事をお休みする事なのですが、もう一つ大切な仕事に、奥さんの精神的な負担を減らすという目的もあります。

特に子供を家に連れ帰った直後の新米ママは、何をするにもはじめての経験で心細いと思います。

さらに慣れない育児にかかりっきりになってしまうと、家事にまで手が回りません。

そうしているうちに、上手く出来ない家事育児に落ち込んでしまう、負のスパイラルにはまり…。

というのを防ぐにも、男性が家事を一手に引取受けるのはとても良い事だと思います。

というか、男性の育児休業無しで一人で家事育児をこなしている世のお母さんを本当にすごいと思います。

 

我が家では料理、洗濯、掃除などの家事全般の多くは夫の私が、授乳などの育児を奥さんが中心になってやっています。

それでも一日終わる頃にはかなりの充実感があります。

 

家事育児を一人でこなして、子育ての精神的プレッシャーまで一人で背負うは無理があると私は思います。

 

その無理なことをやっている世の女性たちはすごいと思います。

 

私の3か月の育休期間で、どこまで奥さんを楽させてあげられるか今から不安ですが、少なくともその期間中はなるべく奥さんには無理をしないでいて欲しいと思います。

 

 

 

 

男性の育児休業で一番大切な事は

男性の育児休業取得で一番大切な事

 

それは周囲の理解です。

 

これが無ければ育児休業の取得はほぼ不可能です。

おそらくどこかで精神的に折れて諦めてしまうでしょう。

これは女性であっても同じことが言えるのですが、女性は子供を産む=必ず休まなければならないのに対し、男性は必ずしも必要かといえばそうでもありません。

 

私が育児休業を取得するにあたって一番聞かれた質問の一つは「なぜ里帰りさせないのか」というものでした。

人によっては「親を喜ばせてやれ」とまで言い出す始末です。

この国では新生児の育児に関してだけ、なぜか親に迷惑をかけても良い事になっています。

これがお金だったりするとケシカランとなるはずなのですが…

 

私は周囲の理解を得るにあたっては、事前に数少ない先例を参考にしました。

その中で真似したのが、周囲の事前の根回しです。

これは早ければ早いほど良いと思います。

私は奥さんの妊娠4か月目で動き出しましたが、もっと早くても良かったと思っています。

周囲の職場の同僚に対して率直に「育児休業の取得を考えているけど、どう思う?」と聞いて回ってみました。

最初は話のわかりそうな人から試すのがおすすめです。

反対しそうな人から最初に話を持っていくと、悪い噂を広められたりする可能性があり、結果的に賛成しそうな人まで反対に回ってしまう可能性があるからです。

まずは理解のありそうな人から試して、ある程度賛成意見を固めた所で反対しそうな人に話をするのが良いと思います。

賛成しそうな人は良い噂を広めて雰囲気を作ってくれたりするので、その後の行動がしやすくなります。

ただし、反対しそうな人にもちゃんと話はしておきましょう。

あまり時間を空けずに、です。

そうしないと話してもらえなかった人は、気分が悪くなってしまいます。

 

もちろん育児休業は国の法律で定められた規則です。

企業は従業員の申し出に対して断る事はできません。

なので例え会社の全社員が反対したとしても、会社に申し出れば100パーセント取得できます。

 

ですが私は、強硬策を取らない事を強くお勧めします。

後に禍根を残すようなやり方は、本人の精神的な負担が大きいだけでなく、キャリアにもマイナスになりやすくなります。

男性の育児休業の取得は思ったより精神的に負担になります。

特に会社の許可が下りた後の出産前の期間です。

わざわざ要らない心の負担を増やす必要はありません。

 

 

 

 

赤ちゃんが産まれた日①

奥さんが産気づいたのは、8月26日の8時5分でした。

予定日は8月23日だったので、3日遅れです。

一昨日のエコーではお腹の中の赤ちゃんの向きが、まだ産まれる時の体勢ではなかったので、産まれるのはまだ先だろうと思っていました。

数日前から奥さんはお腹が痛い日が続いていました。

前駆陣痛と呼ばれるものです。

陣痛というのは出産の約12時間前に起こる10分間隔(出産が近づくと短くなる)で1分間くらい続く子宮の強い痛みです。(ざっくりな説明です)

それに対して前駆陣痛は1時間くらい弱い痛みがずっと続きます。

弱いといっても陣痛に比べての話なので、痛みがある間は辛そうでした。

 

あとこれが1週間続くのかと思うと、ちょっと胸が苦しくなります。

お腹に赤ちゃんがいる間は痛み止めも飲めません。

私が外で仕事をしている間に家事をこなして、夕飯まで作ろうとしてくれます。

今思うと、もっと作り置きができるおかずなんかをたくさん作っておけば良かったと思っています。

私は19:15に帰宅しました。

夕食を作るキッチンで痛みをこらえながら、一生懸命夕食を作ってくれていました。

痛みが強かったのか、椅子に座りながら作業していました。

暑さと痛みでうっすらと汗をかいていました。

痛みに弱い私は、見ているのも辛くてどうか早く産まれてきてほしいと思いました。

 

そうしているうちに、痛みが引いてきたようでした。

ほっと一息つきます。

しかしまたしばらくすると痛みがはじまりました。

頭をなでて、肩をなでて。

「大丈夫か?」

という聞かなくても見たらわかるだろ、というような質問をしていました。

また痛みが引きます。

 

これってひょっとして。

 

「陣痛じゃないの」

 

奥さんに話してみましたが、返事は否定的なものでした。

一昨日の検査でしばらく産まれてこないと言われていたこと、それから私たちが陣痛というものが、どんなものなのかよくわかっていないというのもありました。

 

徐々に痛みが強くなっているようでした。

布団を敷いて奥さんを寝かせます。

もし陣痛ならば、陣痛の間隔を測らなければなりません。

私は取り乱し気味に紙とペンを探します。

落ち着け、落ち着けと言い聞かせながら

2020年8月26日 

20:05

と紙の左上に書きます。

陣痛との長い夜がはじまりました。

 

②に続く

 

なぜ育児休業を取得しようと思ったのか

今後育児休業を取得しようとしている男性が、このブログを読んだならきっと最初にこれに興味を持ったと思います。

女性なら絶対に思わない疑問です。

 

なぜ育児休業を取得しようと思ったのか、です

 

理由はいろいろありますが、最大の理由は奥さんの負担を減らしたいと思ったからです。

他にもある細かい理由はまた別の回に書きます。

それをここに書くと、当てはまらない人は関係ないのかと、育児休業の取得をためらう人が現れるかもしれないからです。

 

その頃ニュースで、ちょうどワンオペ育児が問題になっていた時期でもありました。

奥さんが一人で家事育児をすべてこなして、さらに人によっては正社員として仕事をしている。旦那さんは仕事帰りは飲み歩いていつも遅く、休日は遊びに行くか家でゴロゴロ。奥さんが大変でも知らんぷり。むしろ「ごはんまだ?」とか言い出す始末。

 

育児休業を取得すれば、家事、育児を二人で均等に分け合って、出来れば奥さんにはたまに「息抜きに外出しててきてね」と言えると思ったのです。

実際には本当に育児を均等にするのは難しいと休業に入ってから気が付きましたが、それはまた別の回で書こうと思います。

現在育児休業4日目ですが、取得して本当に良かったと思っています。

 

育児休業を取得するメリットとデメリットを以下にまとめてみました。

メリット

奥さんを精神面と肉体面の双方から支えてあげることが出来る

子供と長時間触れ合える

家族の絆が深くなる

自由に使える時間が増える

単純に家事育児が楽しい

 

デメリット

会社に言い出しにくい

場合によってはキャリアを捨てなければならない

皆から白い目で見られる

周囲から理解されない時がある

手続きが面倒

実は仕事をしていたほうが気楽

自由すぎて時間をもてあます

自分で考えて行動しないと1日があっという間に無駄に過ごす事になる

やっぱり子育てはお母さんが主役なので、お父さんは脇役に徹しなければならないので少し寂しい時がある

 

こんなあたりでしょうか

 

メリットとデメリットは裏表の物もあります

例えば自由時間が増えるというのは、言い換えると何をしたら良いのか自分で考えなければならないということです。

会社員を長く続けていると、これが結構きついです。

朝起きていきなりスマホいじるのとかは厳禁。あっという間に半日が終わります。

スケジュール管理という今まで無かった仕事が新たに増えます。

自営業だときっとこんな感じなんでしょうね。業種によるだろうけど。

でも言い換えると良い時間の使い方の勉強にもなっています。

 

実は仕事をしていたほうが気楽

育児休業を取得する時に意外と多かったのがこの意見です。

子育てという未知の仕事に新たに挑むより、昨日も一昨日もやっていた仕事を明日もやる方が、実は楽です。

人間は変化を嫌います。

仕事である程度裁量が任されているという人でも、仕事の結果まで自由裁量という会社はまずこの世に存在しないと思います。

つまりある程度ゴールがわかっている時点で、進むルートもおおむね決まります。

これが育児休業にはありません。

相手は言葉の通じない赤ちゃん。

なのに仕事は出来て当たり前。

赤ちゃんは意味もなく泣き叫びます。

定時もありません。

残業代も出ません(違う形では支給されます)。

遊びすぎたり、飲みに行ったりするのも控えないと、同僚に見つかるとやばいです。

 

こう書くとデメリットが意外と多きい事に気づく人も多いと思います。

ですが私は取得する事にしました。

私は38歳で結婚して、40歳ではじめての子供を授かりました。

30代半ばには結婚も子供もおおむねあきらめていたので、はっきり言って今の状態は奇跡です。

結婚してくれた妻と、奇跡的に授かった新しい命に感謝して、結婚する時に誓った「一生大切にします」の約束を守るなら今だと思いました。

仕事のキャリアはまあまあで諦めなければなりませんが、そんなことより家族がずっと大切だと思いました。

人それぞれいろんな価値観があると思います。

ですが迷っている人がいるなら、参考にしていただければと思います。

人生の中で、自分の大好きな家族とこんなにも深く長く触れ合えるチャンスは、なかなか巡ってこないと思います。

育児休業はじまりました

こんにちは

エゾリス61です

この度新しいブログをはじめる事としました

その名も

エゾリス育児休業日誌です

 

なんでブログをはじめようと思ったのかというと

 

男性の育児休業は前例が少なく、よくわからない事が多いので、今後取得を考えている人の為に記録を残そう

 

と思ったからです

 

そんなの厚生労働省のHPを見れば簡単じゃん

と思われるかもしれません

事実、それが全てだと今になって思うこともあります

 

しかし意外と法律書でもなく、育児本にも料理本にも書いてないような事が、意外としんどかったりします

 

私は3か月の育児休業です

世の中には1年とか、もっとすごい人もいます

なので、私の知識や経験がどこまで役に立つかわかりませんが、こういうのはいろいろな人の沢山の記録があることが、何より大切なのではないかと思いました

 

これから3か月、できるだけ間隔を開けずに書くつもりです

みなさん、よろしくおねがいします